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奈良 孝幸; 横田 渉; 荒川 和夫; 田中 隆一; 井出 勝*; 上村 豊*
INS-J-182, 0, p.246 - 249, 1995/09
原研、高崎研究所のECRイオン源で金属イオンを生成する試験を行った。金属イオンを生成するには、金属元素を含むものをプラズマ中へ入れなければならない。このための方法は、いろいろな方法が考えられるが、我々は、常温・空気中で安定であること、取り扱いが容易であることや、高融点であるセラミックのロッドを用いた方法で、金属元素をプラズマの熱により蒸発させることによりプラズマに取り入れた。このセラミックロッドは、電気化学工業との共同研究により調整され、ECRイオン源において金属イオンの生成に適した物質および物性を探索した。
北澤 真一; 大谷 俊介*; 高柳 俊暢*; 関口 雅行*
INS-J-182, 0, p.274 - 276, 1995/09
多価イオンと原子・分子の衝突における多電子移行のメカニズムを調べるために、2電子移行衝突で放出される二次電子のエネルギー分光を行った。入射イオンとしてN、O、Neなど、また標的粒子としてHe、N、Ar、O、Nなどを用いた。放出された電子を0°方向で計測し、そのエネルギースペクトルにより移行した電子の準位を同定した。標的粒子の電子が一重項状態、三重項状態にあることによる2電子移行過程の違いを解明した。
横田 渉; 齋藤 勇一; 石井 保行; 奈良 孝幸; 荒川 和夫; Wu, Y.*
INS-J-182, 0, p.152 - 155, 1995/09
放射線高度利用研究において必要性が高まっている、金属イオンの生成を主な目的としたECRイオン源を建設した。主な特徴は、(1)18GHzのマイクロ波で高い多価イオン生成能力があり、原研サイクロトロンで重金属イオンの加速が可能、(2)共鳴磁場の2倍以上の磁場強度で2モードを可能とする、(3)ミラーコイル間にソレノイドコイルを置きプラズマ形状を制御する、(4)種々の金属イオン生成装置を取付け易い単純な構造、である。イオン源および電源類の製作、搬入、設置は昨年2月に完了し、設計通りのミラー磁場が得られることを確認した。真空ポンプの設置等を経て6月に最初のプラズマ点火に成功した。その後Arイオン生成により、イオン源の性能を高める調整や改良を行っており、これまでにArまでの多価イオンを確認している。